肉の組織を見てみよう
私たちが口にする牛肉や豚肉、鶏肉、魚肉などの「肉」は、ホルモンやレバーなどの内臓を除き、その多くから筋肉組織をみることができます。
筋肉組織を低倍率で観察すると、まるで糸のような繊維が並んでいるように見えます。
これは、ベーコンの顕微鏡写真(100倍)。
写真はニンヒドリン試薬(タンパク質を紫色に染める試薬)で反応させたあと、肉をつぶして撮影しています。ベーコンも豚肉の塊からできるので、筋肉の繊維を見ることができます。
筋肉かどうかを調べるには、400倍以上で拡大すると良く分かります。
なぜなら、この筋肉繊維に垂直に並ぶ、指紋のような横紋筋組織が観察されるからです。
これは、ベーコンを薄い切片にした後の顕微鏡写真。400倍で観察したものです。
筋肉繊維の表面に、うっすらとした指紋のような波が見えるの、わかりますか?
これが横紋筋組織の特徴です。
横紋筋は400倍に拡大できる顕微鏡があれば、切片技術がなくても、意外と簡単に見ることができます。
観察の仕方:
- 肉をほんの少しだけスライドガラスに載せて、水を一滴を垂らす。
- スライドガラスを2枚重ねて、肉の両側を挟む。
- 強い力で押しまくる! 肉がペラペラの紙のようになるまでがんばって潰そう。
- 重ねたスライドガラスをゆっくりとはがして、一枚のガラス上にくっ付いている肉の上に、水を一滴垂らして、カバーグラスを静かにかける。
- 顕微鏡400倍で観察する。
これでピント合わせが上手く行けば、結構キレイな横紋筋組織が見られます。ぜひお試しあれ。
|