これも繊維! 梱包紐。
繊維のように見える異物に多いのは、
- 綿とかポリエステルのような本当の繊維
- 羊毛や髪の毛
- 野菜由来の植物
などがありますが、本日ご紹介するのは梱包紐の一部です。
梱包紐というのは、こういう紐のことです。
荷造り紐、包紐などとも言いますね。
ポリプロピレン製のものはPPテープ、PP紐とも呼ばれるようです。
ところで、異物検査員は買い物に行くたびに、モノの原材料などを確認するようにしています。
この梱包紐についても同様で、異物検査員が今までに確認した梱包紐はすべてポリプロピレン製。
それで、「ポリプロピレン製が一般的なのかな?」 と思っていましたが、先日100円ショップでポリエチレン製の梱包紐を見つけました。
やっぱりあるんですね~ポリエチレン製の梱包紐。
ポリプロピレンもポリエチレンも加工しやすいプラスチックだし、薄くてシャラシャラしたポリ袋はポリエチレン製のことが多かったので、梱包紐にポリエチレン製が見られないのって変だなぁ、ただの偶然なのかなぁと思ってましたが・・・やっぱりただの偶然だったようです。
さて、皆様ご存知のように、梱包紐は縦に裂けて細~い糸状になりますよね。
この細く裂かれた紐の一部が、繊維状異物になることが結構あります。
こうして細くなってしまうと、見た目は繊維と変わらなくなりますが、顕微鏡で観察すると、明らかに違いがわかります。
← 梱包紐 ← 普通の繊維
両者を比べると一目瞭然。
梱包紐はどんなに細くなっても、平べったい形をしています。
また、梱包紐には幅広いところや細いところがあったりします。
一方、繊維は比較的均一で、この太さの特徴もポイントになります。
梱包紐の異物混入を予防するには
この異物が混入しないようにするには、食品を加工する場所に梱包紐を持ち込まないことです。
原料の納入場所と調理場所を分けるのは基本中の基本ですよね。
また、使い古した梱包紐には要注意。
古い梱包紐は、摩擦によって表面が毛羽立ってきますが、この毛羽立ちが異物混入の元になります。
繊維のような細いものは空気中を漂って移動することがあるので、要注意です。
毛羽立ちの多いものは、捨ててしまった方がいいでしょう。
また、梱包紐には青色やピンク色などのカラフルなものがあります。
食品の色とは対照色の梱包紐を使うことで、異物混入が発見しやすくなり、異物混入予防がしやすくなります。
ご家庭では、整理整頓が大事なのはもちろんですが、異物発見時に梱包紐を使ったかどうか、がカギになります。野菜を括るために梱包紐が使われていたりしますので、そういう紐はすぐに資源ゴミに捨てましょう。
特に小さなお子さんがいる家庭では、子供が紐を裂いて遊んでしまいますよね。
繊維の中で細いものは空気中に浮遊してしまいます。紐を裂いたときに飛び出した細い繊維がふわふわと漂い、食品の上についてしまうこともあるので気をつけてくださいね。
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