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Case 31

■ 卵の異物:ミートスポット(肉斑)

卵を割ったら出てきた茶色い塊!

こんにちは。異物検査員です。

さて、みなさんはこういう経験がないでしょうか。

卵を割ったら、変な塊が出て来た!

卵から変な塊が出てきたら、ビックリしますよね~。
そこで、今日は 「卵のミートスポット」 についてお話します。



「ミートスポット」 とは?
卵から塊状の肉のようなものが出てくることが、ごく稀にあります。
これは卵の世界では有名な話で、一般に ミートスポット (肉斑) と呼ばれているものです。

卵のミートスポット ←ミートスポット




色は茶色なの?
ミートスポットで異物になるものには 茶色 や 赤褐色 のものが多いですけれど、
中には 灰色 のものや 白色 のものもあります。




大きさは?
大きさは大小様々です。

小さいものは数ミリのもので、これは、比較的頻繁に発見されます。
見た目では、コバエなどの飛翔昆虫やシバンムシなどの貯蔵害虫などにも見えますが、
じっと見ると昆虫じゃないことがわかるので、よ~く見てくださいね。

大きいものはビックリするほどデカイです・・・!
今までの経験上、異物検査員は 1.5cm ほどのミートスポットを見たことがあります。

大きなものだと、ミートスポットとは判断しづらいと思います。
異物検査員がかつて見たものの初めての印象は、  「ナニコレ! 消しゴム・・?」 
あまりにも大きくて、消しゴムの破片 (流行った 「練り消し」 みたい) に見えちゃうこともあったんです。いやホントに。(笑)

他には、 「ナニコレ! 虫のサナギとか!? 鳥の子宮とか!?」 。 
薄~い皮膜に包まれている楕円形をしているものがあって、調査をするまで、ミートスポットだとは思いませんでしたねぇ・・・。
大きなミートスポットは、ご自分で判断するのが難しいでしょうから、販売元に相談してみてくださいね。




「ミートスポット」 って何?
ミートスポットは、“卵黄膜の破片” や “卵管の組織片” が混ざったものだといわれています。
茶色の成分は卵の殻の色素 「プロトポルフィリン」 だと言われていて、褐色の卵から検出される割合が多いそうです。

驚きなのは、ニワトリがそういう卵を産む比率は、数%~20%以上の場合もあるのだとか!
5個に1個の可能性で出てくるかもしれないんですねぇ。
でも、そんなに頻繁にお目にかかりませんよね、卵の異物。

それはなぜかと言いますと、このミートスポット、
食品衛生法上では 「食用不適卵」 となっているんです。

そこで、こういう卵を流通させないように、卵の工場では透光検卵という作業を行ってチェックしています。
透光検卵とは、卵を光に透かしてチェックすること。
昔は人の目でチェックしていましたが、今では技術力が進んで、専用の機械もできたようです。
だから、私たちが買う卵にはあんまりミートスポット (&その他の異物) が出てこないんですね。
でも、ごくまれ~にチェックを逃れてしまうものがあって、それが異物になっちゃうわけです。




食べても大丈夫?
ミートスポットは鳥の体内で作られた生理的なものなので、食害はないと言われています。
法律で規制されているのも、「食べちゃダメな毒物」 という意味ではなくて、
気持ち悪く思われちゃうからなんでしょうね。

だから、万が一食べてしまった場合でも、心配することはありません。
でも、調理中に見つけて、気持ち悪いなと思ったら捨ててくださいね。




ミートスポット
鶏卵に卵黄膜の破片や卵管の組織片などが混ざったものです。
生理的なものなので健康な鶏からも出てきますが、老齢化が進んだ鶏では発生しやすいとも言われています。
食害はありませんが、よく虫と間違われることがあります。





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